『源氏物語』にも登場する観世音寺
「西日本屈指の寺院」
寺院の紹介
太宰府市・西日本屈指の寺院・日本最古の梵鐘がある寺
斉明天皇の冥福を祈るために天智天皇が発願した80年後の聖武天皇の天平18年(746年)に完成しました。
梵鐘は京都妙心寺の梵鐘と兄弟鐘といわれ日本最古の梵鐘として環境庁の「日本の音風景100選」に選定されています。
兜毘沙門天立像
十一面観世音菩薩立像
馬頭観世音菩薩立像
【観世音寺宝蔵】
観世音寺には素晴らしい仏像が残っていることで知られています。平安時代から鎌倉時代にかけて造られた仏像18躯・石造狛犬・舞楽面などが安置されており、すべてが国の重要文化財です。
それらの内には、約5メートル前後もある巨大な仏像<馬頭観音立像・不空羂索観音像立像・十一面観音立像>もあり、圧巻です。
開館時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)
拝観料/大人500円、高・大生300円、小・中学生150円
詳細情報
古くは九州の寺院の中心的存在で、たくさんのお堂が立ちならんでいたが、現在は江戸時代初めに再建された講堂と金堂(県指定文化財)の二堂があるのみです。境内はクスの大樹に包まれ、紅葉、菩提樹、藤、アジサイ、南京ハゼと季節が静かに移ります。
1959年、多くの仏像を災害から守り完全な形で保管するため、国・県・財界の有志によって、堅固で正倉院風の周囲の景色に馴染みやすい宝蔵が建設されました。
この中には平安時代から鎌倉時代にかけての仏像16体をはじめ、全て重要文化財の品々が収容されており、居並ぶ古い仏たちに盛時がしのばれます。西日本最高の仏教美術の殿堂で、特に5m前後の観音像がずらりと並んでいる様には圧倒されます。また仏像の多くが樟材で造られたのも九州の特色といえます。
講 堂<本堂>
現在の講堂は、江戸時代の再建。南面して建っています。創建当時の講堂は現在の約2.5倍の大きさだったのだとか。現在は、聖観音立像が堂内に祀られています。
講堂<本堂>の北側には僧房(=僧の学問所・宿舎)跡をしめす礎石が並びます。
金堂
江戸時代に建てられた仮堂の後身といわれています。しかしながら、かつての向きと位置は今も変わらずにあるのだとか。講堂が南面して建てられているのに対して、金堂は東面して建てられています。
現在、堂内には不動明王立像が祀られています。
梵 鐘
京都妙心寺の梵鐘と兄弟鐘といわれ、その古さに於いて日本一と称され、糟屋郡多々良で鋳造されたと伝えられています。榎社にいた菅原道真公の詩に「都府楼は纔かに瓦色を看る 観音寺は唯(ただ)鐘声を聴く」とあるのはこの鐘です。現在この梵鐘は「日本の音風景100選」に選定されています。古代の人々も聞いた鐘が現代のまちにも鳴り響いています。
天平石臼
「日本書紀」の610年に高麗から来た僧がはじめて碾磑を動かし小麦をひいたとあり、これがその実物であろうといわれています。
中国では唐の時代に、牛力によって碾磑を動かし小麦をひいたとありますが、この石臼は小麦製粉には不適であり、その用途は、寺院建築の際塗料として使用した「朱」を粉末にしたものではないか、しかし創建期のものには違いないだろう、といわれています。
寺院のご案内
掲載名 観世音寺宝蔵
住所
〒818-0101
福岡県太宰府市観世音寺5丁目6-1
アクセス 鉄道
西鉄「太宰府」駅下車 徒歩約20分
西鉄「西鉄五条」駅下車 徒歩約10分
西鉄「都府楼前」駅下車 徒歩約25分
バス コミュニティバスまほろば号「観世音寺前」下車
営業時間 [観世音寺宝蔵]
■ 開館時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)